レトロ横濱…指定券を巡る追憶


この日は昨日の晩から泊まりに行った祖父母の家で終日のんびりとしていたので、何か特記することがあるとすれば、関東地方全域で雨が降り注ぎ、昨日のような好コンディションではレトロ横濱号含め、色々な列車を撮影することができなかっただろうなあ、ということを薄ぼんやりと考えていたことぐらいでしょうか。(それでも雨が吹きさらしになっていたであろう北鎌倉駅には相当の人出があったそうなのですが)
なので、昨日の記事で述べたとおり、空いている日の欄を利用して私が先日のレトロ横濱号の指定券を手に入れるまでの経緯についても軽く触れておくことにします。
レトロ横濱号の運転自体は1月中旬に発表されるJR各社のプレスリリース(第3金曜日辺りに、3〜6月運転の臨時列車などがほぼすべて発表される)によって公表されていたようです。(まぁ私はその当時はバリバリの受験生で、当然ながらそんなことを考えている余裕などなかった訳ですが)その時の発表では列車の座席は全車指定席(最近はロングシート部を含む車両以外での臨時列車は殆ど全てがこの扱いとなっています)であり、これ自体はさほど珍しくはないのですが、4月末〜5月位になってからJR東と提携しているびゅうプラザから、この列車の指定券を組み込んだツアーが発売されるということ。
それだけなら良いのですが、その発表によると、6日、7日分の小田原運行分を含めて全席の約9割がこのツアーによって差し押さえられてしまうということで、一般販売枠は僅か数十席に留まるとのこと。先に述べた通り6日、7日の運転分は時間的に乗れる見込みが立たなかったので、27日の分を頼もうと、一か月前の5/27に一応武蔵溝ノ口と渋谷駅のみどりの窓口を訪れて頼んでみたのですが、当然のごとくこの時点では座席指定券を手にすることは出来ませんでした。(確かこの日は相当数の人が10時打ちの事前予約を頼んでいたらしく、どちらの駅でも2桁番台の予約票を受け取った覚えがあります)
で、仕方なしにまぁ撮影だけでいいかと思って鬱屈としていた日々が続いたのですが、なんとなくこのままでは終わらせられないなあ、という気持ちが高まり、色々ネット内をぐるぐると探し回っていると、以下のような趣旨の記事を見つけました。

「・・・(小田原往復分の)レトロ横濱4号には乗車したいとかねがね考えていたのですが、中々指定券を確保できず、直前キャンセルを狙って**駅のMV(指定券券売機のことです)をたたき始めること**分、案の定△(空席僅かを表す記号)が出たので、速攻で確保することができました・・・」

MVの存在は以前から知っていたのですが、JR CYBER STATIONなどでは臨時列車の空席照会が出来ないことなどからこういった列車の照会などはまず出来ないと諦めていたので、これは随分と虚を突かれた感じがしました。成程(!)と思い早速翌日、大学帰りの渋谷駅にて日付と時刻を入力して操作してみると、確かに照会出来ました。勿論、この時点では運よくキャンセルなどは拾えるはずもなく、1〜4号とも×だったのですが。それにしても窓口を経由せずに(確かにわざわざ窓口の受付の人に頼んでもらうのは結構骨が折れるし、結構申し訳ない気持ちもしてしまうので)気軽に空席照会ができる状態になったというだけで随分勇気づけられました。

で、その後は毎日大学の往復にちょっと渋谷駅に通いつつ空席照会を繰り返していたのですが、確か10日前位でしょうか、漸く2号の横須賀→横浜間に△が出ました(!)、緊張と胸の高まりの中速攻でボタンを押して購入。座席の指定は出来ず、出てきたのは通路側の席でしたがそれでも乗れるだけで満足で、思わず叫びだしてしまいたいぐらいでした。(まあこの記事を書いている今となってしまえばこんな作業はものすごく当たり前のことなんですが、やはりキャンセルを偶然に拾えた時の喜びは何にも代えがたいものです)
さらに片道だけではつまらないなと思い復路の3号も狙いましたが、こちらは大船駅での長時間停車が仇となってMVで検索しうる範囲では横浜→大船と大船→横須賀とで分割検索しなければ照会できず(昨日の記事で大船駅にて座席を移動したのもこの為です)、指定券代が倍になってしまうのですが、それでもまたとない機会をそんな安直な理由で放棄してしまうのも馬鹿馬鹿しいので、そのまま検索することを続けていたのですが、こちらも案の定後日両区間とも通路側ながら確保に成功。この時点で往復の足は確保できたわけです。

で、足が確保できたとなると次に欲しくなるのは窓側の席。やはり直に外の景色を楽しむことのできる窓側席の魅力は乗り鉄にとっては堪りません。3号の座席を確保した時点で再び空席照会をかけると×表示が出たのでこの日は一旦諦め、後日3号の座席に空席があるのをMVで確認した時点で今度は係員のいる窓口に行って聞いてみたところ、何席か窓側席が空いていたので早速乗車変更をかけてもらい、2号の横須賀→横浜間、3号の大船→横須賀間を窓側席に変えてもらいました。
で、最後に残った3号の横浜→大船間はさらにその数日後、MVで再度検索してみたところ再び△が出たので2席購入になってしまうのを覚悟でもう一枚券を購入。すると、通路側ながら4号車(オハニの荷物車、内装などは昨日の記事を参照してください)が出たので、ラッキーと思いつつ、古い券の処理に困ったのですが窓口で掛け合ってみたところ例外的な措置だと言われつつも何とか乗車変更扱いにして貰えました。

かくして、無事にレトロ横濱2号、3号の指定券をツアー頼みにならずに確保出来たのでした。。ちなみに後日知ったことですがこのツアー枠、キャンセルが出ると適当な間隔をおいて一般枠に戻してくれていたそうで、自分が確保出来たのはおそらくそうやって空いた席だったようです。(確かに毎回空席が出るたびにばらばらの席が出ていたことからも薄々そんな気がしていたのでした)という訳でごく短期間の間に、必要に迫られてではありますが随分とMVの使い方を身につけてしまったのでした。お陰でこれ以降は随分とこのMVのお世話になることが多くなっていくのでありました・・・。

追記ながら、その後乗ったぶらり鎌倉号も、15日前ほどに調べてみると満席だったのですが、同様のツアー枠の払い戻しもあってか、10日前位からはぽつぽつと空席が出始め、無事に窓側席も確保出来たのでした。