21〜23 返却回送を追っかけ撮影

枝光駅にて

この後は普通列車で20分ほど移動し、途中の枝光駅へと移動。到着には40分ほどあったのでまだ誰も来ていなかったので、適当な位置で撮影を開始。

まずカメラを構えるとやってきたのは883系7連によるソニック。登場時はもっと奇抜なカラーリングだったのですが、更新工事後はこの群青色一色にまとまりました。

次にやってきたのは811系4連の快速。

そして先程も見かけた817系2連による普通列車。博多行きとなっていますが、鹿児島本線経由でなく、この後折尾から筑豊本線篠栗線を経由するために小倉〜博多間をおよそ2時間かけてゆっくりと走ります。この列車には同じように追っかけ撮影をする人が多く乗車していたようで、発車直後に撮影場所に随分人がやってきて、総勢7,8人に。

そのあとで、787系4連による有明がやってきました。博多〜小倉間は日中時間帯、ソニック2本と熊本行の有明1本が、それぞれ20分間隔で走っている、距離こそ短いものの北陸本線に並ぶ「特急街道」です。

次いでやってきたのは813系3+3連による快速列車の羽犬塚行き。

この後で415系4連による普通列車の二日市行きが到着。所定の時刻ならばこの列車の続行で返却回送がやってくるはずです。

そしてやや低速で機関車独特の2灯の前照灯が近付いてきて…、このようにカメラに収めることが出来ました。実はこの時小倉方面行の列車がホームに停まっており、かなり被りが心配な状況だったのですが、何とか間に合ってくれました。

次の普通列車までまだしばらく時間があったので、もう少し撮影を続けることにします。先程の撮影開始から2本目となるソニックがやってきました。885系の2次車による「白いソニック」です。
これだけを撮影して、再び博多方面行のホームへ。後続の普通列車に乗車し、さらに南の方へ下ります。

大野城へ先回り

さて、追っかけ撮影の為に駅構内以外であまり撮影地を探している時間もないので、博多以南で撮影出来そうな駅ということで大野城を選びました。

快速列車への乗り換えの為、八幡駅で暫し休憩。向かいのホームにはステンレス製の415系普通列車が静かに退避待ちをしていました。

この地域独特の乗車位置案内。短いものは817系の2連の列車から、長いものは813系3+3+3の9連や、朝ラッシュ時の811系4+4+4の12連まで、列車の両数のバラエティーの多さは全国でも珍しいのではないのでしょうか。それにしても3,4,5,6,7,8,9と書くのならいっそ纏めて3〜9両編成、とすればいいのにな、なんて密かに思ってしまいます。
この後やってきた快速列車で小一時間ほど後輩としゃべりつつ揺られて、折尾や博多を過ぎ、大野城へ。編成は813系だったのですが、乗っていて感じたのはこの地域は途中駅同士での乗客の乗り降りが意外と多くて、博多付近で乗客が一極集中する、という傾向があまり見られなかったことです。時間帯が土休日の昼間ということもあり、割合と短距離の移動客が多かったのかもしれませんが、車内の混雑率も立ち客が出るかでないか程度の割合快適な程度でした。ちなみに後輩からの情報通り、福工大前駅で先程の返却回送を追い抜きました。普段は見慣れないブルートレインがホームに停車していて、ホームにいた人々もやや驚いていた様子。
さて、大野城で下車し、急ぎ向かいの上りホームへと向かいます。

カメラの準備をする暇もなく、885系の白いかもめが登場。手前でシャッターを切ったものを大幅にトリミングした為、他の写真と画角が少し違って見えます。

先程撮影した415系九州色鋼鉄車の4連がやってきました。快速列車と同様、普通列車もかなりの長距離運用を持つのも北九州地区ならでは。この地域の特急を新快速に見立てれば関西地区の東海道線の輸送体系に似ていなくもないような気がしてきます。

そしてまた熊本行の有明がやってきました。787系と言えばつばめという印象が強かったのですが、いまや博多〜熊本、新八代間の輸送を一手に引き受ける大所帯です。

その後、再び普段は目にすることのできないED76の燈火が近付いてきて…、無事に2度目の撮影も成功。

ケツ打ちも綺麗に収まりました。実はこの撮影の間を丁度上手く縫うかのようにゆふいんの森が博多方面へと通過していったのですが、正面、ケツ打ちいずれも被らないという中々のタイミングの良さには偶然のことながら思わず脱帽。

そしてまだ時間があったので885系のかもめをもう1編成撮影。

その後にやってきた普通列車鳥栖行きを撮影。この後はもう一度先回りが出来るようなので鳥栖へと向かうのですが、この普通列車よりも後続の快速列車の方が鳥栖へは先回り、ということなのでこちらは見送ることにしました。
さて、その4分後の快速列車に乗り込み、さらに鹿児島本線を下ります。次の目的地は鳥栖駅です。

鳥栖駅にて最後の別れ

先ほどの後続の快速列車に乗って20分ほどで鳥栖駅に到着。どこの駅だったかは残念ながら記憶にないのですが、途中駅の駅で再び先ほどのブルートレインの編成を追い抜きました。ここで後輩はさらに歩を進めて撮影に行くとのことだったのですが、帰りのバスの都合もあり、私はこの駅で客車自体の撮影を含めて折り返すことに。さらに南方へと向かって出発していった後輩を見送った後で、適当にホームを歩き回り、「回送」表示の出ていた6番乗り場へと向かいます。一番端のホームなので編成写真は撮影できないので、ホームで待つこと5分ほど。入線の案内放送とともに、先ほど見たED76が入線してきました。

入線のシーンを1枚。後方に人が移っていましたが、このとき駅で撮影していたのは自分を含めて僅か3,4人程度でした。7日の記事を読めばお分かりの通りですが、今回装着している「富士」のヘッドマークは運行時の片側のみ。そのためこの返却回送では残念ながら先頭に「富士」のマークを眺めることは出来ません。

昨日鹿児島中央で撮影しましたが、閑散としたホームで再度機関車のネームプレートを撮影。赤地を背景に銀色の文字が綺麗に映えています。

機関車と客車の連結部分にやってきました。正面のプレートを横から撮影。

今度は機関車と客車の連結部分全体を。赤い機関車と、濃紺の寝台客車。こうした列車が日常的に走る日々というのも、もしかしたらもうさほど長くはないのかもしれません。

この後は停車時間を利用して乗車時にはあまりゆっくりと撮影することの出来なかった客車の外観などを中心に撮影していくことにします。こちらは1号車の乗車口。この2枚式の折り畳み扉も、中々時代を感じさせてくれますね。

次いでながら窓越しに客車内を撮影。こちらは開放B寝台の車内です。到着後すぐの返却回送だったこともあり、車内の清掃はまだ入っていないようでした。


そして、運転時にはあまりじっくりと撮影することの出来なかったA寝台のロゴなどを撮影。とは言え最近はA寝台とは言え、殆どの列車が個室化されたシングルDXなどに置き換えられており、今や生え抜きの「A寝台」を連結しているのは日本海きたぐにのみとなってしまいました。このシングルDXにも、定期列車として乗車できるうちに一度は乗車しておきたいものですね。

こちらは車両側面に掲載されてある検査表記。最終検査が19年8月、と比較的日が浅いので、JR九州の意向次第では、もうしばらくの間このようにツアー列車として九州各地を走ってくれるのかもしれません。

今度は6号車の客車を撮影。先ほどのカットの車両とは通路の位置が異なっています。

客車のドア開放を示す赤ランプを中心にして撮影してみました。勿論回送中なのでライトは点灯していないのですが、このランプが綺麗な紅に染まる回数も、もうそう多くはないのかもしれません。
そろそろ発車時刻となったので、列車からは少し距離を置いて、静かに今回の旅行でお世話になったブルートレインを見送ることにしました。発車を告げる為の鋭い汽笛を空に響かせ、静かにブルートレインは熊本へと向けて、発車していきます。

後方からケツ打ちの形で撮影。テールマークは運転時と同じ「富士」を表示していました。
これで、今回3日間に渡ってお世話になったブルートレインともとうとうお別れです。楽しい旅行を送らせてくれたブルートレインに静かに感謝の意を告げて、ホームを後にしました。