11,気仙沼〜仙台(16:35〜18:56)

↑仙台
キハ59-510
キハ29-506
キハ59-511
気仙沼

さて、気仙沼からは今回のメインの1つでもある「こがねふかひれ号」に乗車。乗換時間が30分ほどあったので、駅前を散策してみることにしました。

まだ16時でしたが、駅前にはすでに夕暮れの雰囲気が漂っていました。名前の通りフカヒレの名産地ともあり、駅舎の緑の屋根の上には鮫の絵がデザインされています。

港町ともあり、駅前には灯台を模したオブジェと鮫のオブジェが並んでいました。小さいながらも駅前には小さな商店街が並んでいました。

鮫のオブジェは横から見るとこんな感じに。正面から見ると鮫の形に見えるように金属板を一定の間隔で配置したものです。流石に費用節減…、という訳ではないでしょうが、中々意匠があって面白いですね。

離れた所からみると、きちんと鮫の形に見えます。

駅構内には漁船の町らしく、大漁旗が何枚も掲げられていました。良く見ると同じ船のもののようです。
その後も待合室でぼんやりとしていると、改札開始の合図が入ったので、いよいよキハ58系改造車の「こがね」に乗車することに。

車内に入り、まずは座席のモケットを撮影。自分の乗車した車両は仙台寄りの1号車だったのですが、このように海側に廊下をセットして、1+2のリクライニングシートを配置する形になっていました。暖色系の座席モケットが、寒々としたこの時期には、車内を少しばかり暖かく感じさせてくれます。

そして、1人掛けのシートを撮影。この時は折り畳んでいましたが、足元にはレッグレストも付いており、さながらグリーン車並みの座席を楽しむことが出来ます。

窓側にあった座席の番号表示板を撮影。窓側、中央、通路側、という設定は新幹線では良く見られますが、在来線の車両でこうした配置を見るのは珍しいかもしれませんね。

そして、まだ発車まで時間があったので、入口横にあったロゴを撮影。シンプルなロゴながら、周囲に金色の模様を入れることで、どこか高級感を感じさせる仕様となっていました。

冬至が近い時期ともあり、まだ16時半ながら、既に暗くなってきました。横に停車していたキハ40系列の気動車と絡めて撮影してみました。

再び車内に戻り、車内の案内板を撮影。通常は「指定席」だけの表示が多いですが、丁寧に号車番号の案内も併記されていました。専用のプレートが用いられているようですね。

車内での位置は忘れましたが、トイレも併設されており、その横の洗面台を撮影。シンプルな構造ながら、温度が設定できるプッシュ式の蛇口になっていました。

そして、運転台のすぐ横にあるロビーに入ってみることにしました。小さいながらもきちんとソファーも設置されており、随分寛ぐことが出来そうです。
乗客をぱっと見渡したところ、前面展望が好きそうな小さな子どもたちもおらず、空いていたのでそのまま発車後も暫くこのロビーで佇むことに。もうすっかり夜の雰囲気となった線路を、列車は仙台目指して走り始めます。
気仙沼からの乗客は15人ほどで、次の停車駅南気仙沼からも同じぐらいの乗客が乗車。カーブの多い三陸海岸沿いを走りながら、ゆっくりと仙台を目指します。

途中の志津川駅では気仙沼行きの普通列車と交換。折角なのでヘッドライトの光跡を長時間露光で撮影してみました。
さて、このころになると辺りもすっかり闇に包まれてしまったので、自分の座席に戻って、リクライニングシートでゆったりと寛ぎます。することもなかったので、カミュのペストを読んだりしながら、残り数少なくなったキハ58系列のジョイフルトレインへの乗車を楽しみます。その後は殆ど乗降もないまま、いつの間にか東北本線へ入ります。午前中に通った松島などの区間も、今や夜の闇の中。ぼんやりと時間を過ごしているうちに、列車は終点の仙台駅に到着しました。

下車時にドア横のサボ入れに入れてあった「指定席」のサボを撮影。嘗ては自由席も設定しての運行でしたが、最近はもっぱら全車指定席での運転が多いようです。

そして、向かいのホームに移動して最後に編成を撮影。ホームが明るかったので、手持ちで撮影できました。
その後列車は再び小牛田へ回送列車として出発。その姿を見送って、ホームを後にしました。最終的には、この乗車がこがねへの最初で最後の乗車となったのでした。