伊勢奥津駅付近を散策

さて、ダイヤの都合上もあり、折り返しのバスまでの待ち時間は1時間ほど。折角の機会なので、駅付近をしばし散策してみることにします。

最近の地方の駅では良く見かけるように、この駅も地域の交流施設と駅舎を同じ建物の中に収めたパターンのようです。

乗車してきたバスはこちら。地元のバス会社「三重交通」が運転を行い、運賃収受はバスに添乗しているJR職員が行う、という形態を取っていました。LEDは切れてしまっていますが、「JR代行バス」と表示しています。

その後は駅舎からホームへと入ろうと試みますが、まだ水害から日が浅いためか立ち入り禁止となっていたので、ホーム入り口付近の通路から、松坂方面に延びる線路を撮影してみました。赤錆びた線路が、どこか悲しげです。

ホームに延びる線路の車止めも、何とか写真に収めることが出来ました。松坂からの路線距離は43.5km、短い路線ですが、それでも地元の方の存続希望は随分と強いようです。

先程の写真にも少しだけ映っていましたが、駅近くの踏切までやってきました。線路に「立ち入り禁止」の札が掲げられている以外は、いつ列車がやって来てもおかしくない雰囲気ですね。

列車が来なくなって久しくなり、どこかさびしげな雰囲気を感じさせる赤茶けた色のレール。静かに運行再開を待っているように見えました。

駅方向を眺めると、ホームと線路を一望することが出来ました。駅の向こう側には、嘗てのSL時代の給水塔の跡も見ることが出来ます。
さて、その後は踏切を渡って山の方まで歩いてみることにしました。

少し歩くとお寺があったのでその参道を少し歩いてみました。ふと後ろを振り返ると、静かに佇む茶畑と瓦屋根の町並みが綺麗だったので1枚。

ふと見やると、早くも正月気分を表してか、門松が飾られていました。まだ年明けまでには日がありますが、折角なので撮影しておきました。

そして、お寺の建物の前までやってきたので、折角なので撮影。日常とは違うゆっくりとした時間の流れを感じます。

再び駅付近まで戻ってきました。線路の反対側の小道からは、ホームや駅名票も良く見えたので、1カット撮影。駅名票だけは、この駅がまだ鉄道の駅として存続していることを、静かに語っているようでした。

先程の給水塔も撮影。赤錆びた鉄タンク、蔦の絡んだコンクリート・・・、いかにも廃墟らしい建築です。

車止めも、線路の終点側から撮影。ローカル線の終着駅らしい、簡素で静かな佇まいです。

爽やかに晴れた冬空の下で、葉を落とした街路樹と町内放送のスピーカーが、この地に人の活動が根付いていることを感じさせてくれます。

鉄道の代わりを務めるバスのバス停には、「JR代行」のシールが上から無造作に張り付けられています。
さて、そろそろバスの発車時刻が近付いてきたので、再び車中の人となることにします。