04,女川〜小牛田(07:35〜08:56)

03に同じ。

さて、同じ編成で女川駅から小牛田方面へと折り返します。折角なので、下車時に車内の様子を撮影してみることにしました。

女川寄りのキハ48-1533の車内を撮影。淡いパープルの座席に、多くのボックス席が並び、さながら嘗ての急行型列車のようです。

小牛田寄りのキハ40-2020も、座席配置は概ね同じですが、モケットがグレー系の色になっていました。
その後は短い間ですが、駅舎の様子を確認しに、駅前に出てみることにしました。

朝日を浴びる女川駅の駅舎。もはや追憶の中にしか存在しないのかもしれませんが、瓦ぶきの平屋建ての建物でしたが、最近にリニューアルも行われたらしく、駅舎内も綺麗に整備されていました。駅前にある地図を眺めて、意外と海までは近いのだな、と感じた覚えがあります。

そして駅舎わきには廃車となったキハ40を利用した休憩室がありました。喫茶店か観光案内所の一室という扱いのようでしたが、営業時間でもなく、また時間もあまりなかったので、外観を撮影するにとどめました。

そして、駅ホームから発車待ちをする折り返しの小牛田行きの列車を撮影。うっすらと雪を浴びた線路と仙台色の気動車が、朝日を浴びて発車を待っています。
機会があれば時間をかけて訪れてみたいな、と思いつつも再び車内へ。女川発車の時点では、先程と同じようにボックス1人程度の乗車です。石巻に向かうにつれて、今度は乗客が次第に増えてきます。

先程の海岸線区間を再び通り、石巻を目指します。穏やかな湾内に、先程より少し眩しさをました太陽の光が降り注ぎます。

途中の渡波駅では女川行きの普通列車と交換。早朝に気仙沼を出発した列車で、前谷地駅で方向転換をして女川を目指す長距離列車です。そろそろ通勤通学ラッシュの時間ともあり、車内は多くの人で賑わっていました。
石巻が近付くにつれ途中駅からは続々と乗客が。とは言え石巻までの乗車時間は20分弱ともあり、大半の人はボックス席ではなく車端部のロングシートやデッキ部分に佇んでいました。
20分ほどで石巻駅に到着。ここで乗客の大半が下車し、車内は再び静けさを取り戻します。

10分弱の停車時間があったのでホームで佇んでいると、向かいからDE10牽引の貨物列車がやってきました。付近にある日本製紙の工場への列車で、非電化区間では珍しく1日3.4本の列車が設定されています。当時は貨物時刻表を持っていなかったのですが、運よくそのうちの1便に出会うことが出来ました。

小休止をした列車は定刻に石巻駅を発車。山と海との合間を縫うように走っていた女川〜石巻間とは違って、石巻を過ぎると列車は一面の雪原の中を走るようになります。刈り込みの終わった田圃が雪化粧して、まるで別世界に来たような素晴らしい景色を楽しむことが出来ました。
気仙沼線との乗り換え駅である前谷地駅でも多くの人が下車し、車両10人程度の乗車になってゆっくりと雪原の中を、列車は終点の小牛田を目指して走ります。

涌谷駅では再び石巻行きの普通列車と交換。積もった雪が光を反射して、随分と露出が上がります。こちらはワンマン幕を掲げての運転でした。

発車までの間に、デッキのドアから車内を眺めるアングルにて1枚。デッキなし2枚扉のキハ47とは違って、ボックス席が並ぶ車内にはやはり独特の重厚感があっていいですね。サボ入れには丁寧にも「自由席」の表示が差し込まれていました。

小牛田が近付くにつれ、また雲が増えて、少し雪も舞うようになりました。東北の冬はやはりこうした気候なのかな、と感じながら雪原の中を揺られます。

折角なので、車内のボックス席を向かいの座席から撮影。女川寄りのキハ48-1533は淡い紫色のモケットでした。
そして列車はエンジンを唸らせながらゆっくりと終点の小牛田駅に到着。平野部から海岸線へと、車窓の変化にも富む中々面白い路線だな、と実感しつつ下車しました。