13,釧路〜標茶(11:09〜12:24)

標茶
C11-207
スハフ14-205
スハシ44-1
オハ14-526
オハ14-519
スハフ14-507
ヨ4647
↓釧路

そして、釧路到着後は、15分ほどの乗換時間で、この時期の道東の風物詩、SL冬の湿原号に乗車です。

まずは最後尾のヨについていたヘッドマークを撮影。2000年のSL運転開始から、今年で早くも10年が経過したようです。
最近では全国各地で復活したSLを見ることが出来ますが、こうした動きも丁度この時期から盛んになったようですね。

ホームに停車中の編成はこんな雰囲気です。JR北海道の茶色塗りの14系客車が、国鉄時代の空気を濃厚に残す釧路駅のホームに佇んでいました。

おそらく毎年デザインを変えて作られていると思われる、客車のサボも撮影。SLと同様に人気のあるタンチョウの絵が大きくデザインされています。
先程のスーパーおおぞらが若干遅れていたこともあり、そろそろ発車時刻が近づいてきたので、SLの先頭部分の撮影は見送り、乗車することにしました。
車内は団体旅行で乗車している人が多く、座席の7〜8割が埋まるぐらいの乗車率。実際この手の観光列車は、各地からの個人旅行客の誘致もある一方で、年配の団体旅行客がツアーとして乗車するために設定されている面もあるような気がします。
そしてSLが高らかに汽笛を上げて、ガクンという衝撃と共に、釧路駅を発車します。

車内には昔ながらの石炭ストーブも設置されていました。寒さの厳しい地域で、車内を快適に過ごすために作られたストーブ。現在の暖房装置とはまた違った暖かさを感じさせてくれます。

空いていたボックス席を撮影。落ち着いた若草色のモケットがいい雰囲気ですね。

客車によっては封鎖されていることも多い洗面所ですが、ちゃんとお湯も水も出るように整備されていました。あまり改造も行われず、昔ながらの雰囲気のまま残されているところにも好感が持てますね。

車内には売店も設置されていて、その付近には嘗てのヘッドマークとして使用された看板のレプリカが残っていました。

食堂車として活躍していたスハシ44のプレートを撮影。一応トップナンバーのようですね。

天井には白熱電球と、夏場の運転に備えた扇風機が設置されていました。

列車は釧路の市街地を抜け、次第に釧路湿原へと近づいていきます。此方も釧網本線からの車窓の定番の景色とも言える、釧路川の水門です。

普段は晴れることも多いこのエリアですが、この日はどんよりとした曇り空。鉛色の釧路川のそばをゆっくりと走ります。

9月に訪れた際にも見かけた廃屋を撮影。果たして人が住まなくなってから、どれ位の歳月が流れたのでしょうか。

どんよりとした灰色に沈む空、そして雪原の中を静かに流れる釧路川。この本州には見られないスケールの大きさが、いかにも北海道らしいですね。

そして、釧路を出発して40分ほどで、釧路湿原に最も近い駅、塘路駅に到着。初秋に訪れた時とは、また違った空気を感じさせてくれますね。

塘路駅を発車後は、隣の茅沼駅に停車します。現在は無人駅となってしまいましたが、嘗て有人駅だった頃にタンチョウの餌付けが行われ、今でも多くのタンチョウが駅付近に集まる姿を見ることが出来ます。この日も運よく、多くのタンチョウが佇む姿を見ることが出来ました。

ガラス越しの撮影のため、少しぼんやりとした絵になってしまいましたが、雪の上を優雅に歩くその姿が、多くの人を魅了してやまないのもうなずけます。

線路の脇には所々に防雪林が伸びていて、冬の北海道らしい雰囲気を感じさせてくれます。

ここで再び目を車内に向けることにします。天井にはあちこちに、道東の自然を象ったお手製の飾りが設置されていました。こちらは雪を被った木々を表現したものでしょうか。

また別の場所には、フクロウを象ったモチーフもありました。
そして釧路駅を出発して1時間半ほど。列車は終点の標茶駅に到着しました。