14,標茶〜釧路湿原(13:52〜14:48)

13.に同じ

さて、駅での入替作業を一通り見守った後は、再び折り返しのSL冬の湿原号で釧路方面を目指します。

比較的空いている車内へと戻り、一部の車両で車内の暖房装置となっているストーブを撮影。現在では空調機を利用した暖房が一般的ですが、嘗ての寒冷地では、こうしたストーブを用いた暖房装置が一般的だったようですね。

空調を運転させている車両では、暖房装置が稼動していました。ガラスに反射するランプの光が印象的な、冷暖房配電管の明かりも撮影。

折り返し列車では、折角なので、編成の先頭となるヨに乗車してみました。今回はSLが逆向きで牽引してくれるので、貫通路を除くと、SLの顔を大きく見ることが出来ます。ナンバーのプレートと、ヘッドマークが印象的ですね。

他の車両と比べればやや寒いのですが、ストーブによる暖房もあり、車内全景はこんな雰囲気です。添乗員の方が案内役として1名ほど配置されていました。

折角なので、車内に設置されてあった国鉄スタイルの温度計も撮影。15.6度と、暖房にしてはやや寒いですが、それでも氷点下を優に下回るであろう外気に比べれば、随分暖かいはずです。

どんよりと曇った空の下、防雪林を車窓に眺めながら、列車はゆっくりと釧路駅を目指して進んでいきます。

茅沼駅では、再びタンチョウが舞う美しい姿を目にすることが出来ました。背景にはカメラを構えて撮影する人の姿も。

そして、秋口にも訪れたことのある塘路駅では、交換待ちのため少々停車時間があるので、逆向きのSLを先頭にして編成を撮影。モノクロームの空気が、どこか国鉄時代らしさを感じさせてくれます。出来ればSLが正面向きであれば良いのですが・・・。

SLとヨとの連結部分を、近くでじっくりと撮影。年季の入った車両たちが、冬の寒さにもめげず、じっと運用に耐えています。

塘路駅のホームより、広がる釧路湿原の雰囲気を撮影。一面が雪に埋もれ、静かな雰囲気を出してくれています。

そして、蛇行する釧路川を横目に見ながら、列車はゆっくりと走ります。木々も葉を落としてしまい、静かな光景ですね。

下車前に、自分が乗車していた座席のナンバー表示を撮影して、ホームへと降りることにしました。
そして列車は14:48、定刻どおりに釧路湿原駅に到着。多くの人が訪れる夏場とは違って、ホームは1両分しか設置されていませんでした。

今回は当然ながら下車客は私一人のみ。短いホームから、去り行くSL編成を静かに見守ります。

雪がしんしんと降る中、焦げ茶色の50系客車は、ゆっくりと去っていきました。