細岡展望台へ

さて、釧路湿原駅で下車したあとは、独り静かに、雪の中の細岡展望台を訪れてみることに。駅には外国人旅行客の方が2名ほど、列車を待っていました。わざわざこの寒い時期に、ご苦労さま、という感じですね・・・。

客車が走り去った後のホームで、静かに伸びる線路を撮影。冬場はホームが撤去されて足組みだけが残っているようですね。

折角なので、駅の看板も撮影。この寒々とした雰囲気の中、木彫りで出来た独特の雰囲気は中々素敵ですね。

夏場に見かけた、この看板も健在。ノロッコ号はこの時期にはやって来ませんが・・・。

駅に重い荷物は全部置いて、身軽になって出発。ログハウス調の駅舎が中々良い雰囲気を出してくれていますね。

人気のまったく感じられない雪原をゆっくりと歩き、細岡展望台を目指します。夏場は一面が笹に覆われていたこの場所ですが、冬は一面の雪景色となっていました。

そして、途中にある釧路湿原ビジターセンターの前を通りかかります。帰り道に確認しましたが、この時期にも関わらず、ちゃんと営業していたのは驚きでした。

雪の中に埋もれそうになった看板が、静かに道案内をしていました。

そして、いよいよ眼下に釧路湿原が見えてきました。晴れることの多い釧路地方ですが、この日はあいにくの雪の舞う天気で、視界がやや不明瞭なのが残念です。

すっかり葉を落としてしまった木々の隙間より、釧路川の蛇行する姿を1枚。一面が雪に閉ざされた湿原の景色に、とうとうやってきてしまったな、という感慨に浸ります。

少し広角側にレンズを引いて、釧路川の流れを撮影。本州には見られない、雄大な景色に、誰もいない展望台で、しばし見入ってしまいました。

細岡展望台の看板も撮影。訪れる人も僅かのこの季節にも、じっと訪問者を迎えるべく、静かに立っていました。

近くに生える木々と絡めて、湿原を再度撮影。

展望台の全景はこんな雰囲気です。比較的雪が少ないこともあって、徒歩でも歩いていける程度には除雪が行われていました。
冬の湿原の雰囲気を、独りで満喫したあとは、そろそろ寒くなってきたので、駅方向に向けて歩いてみることにします。

ここから遠矢駅方面へと抜ける道路は、流石に通行量が少ないこともあってか、除雪はされていませんでした。静かに積もった雪が、この先にも道があることを示してくれています。

はっきりとは見えづらいですが、ここから国道391号線までは、付近に家があることもあって、きちんと除雪されています。それでも一面が雪で固まっていて、さながらスノートレッキングをしているような気分です。

そこから暫く細岡駅方面へと道なりに歩き、踏み切りに到達。雪に埋もれそうになりながらもまっすぐ伸びる線路の様子を撮影してみました。

ここから駅まで伸びる道は、車は通らないようで、本当に人一人分だけの幅でした。静かな森の中を、ゆっくりと駅を目指して歩きます。

そして、道からは時折線路と、広がる葉を落とした木々の姿を見ることが出来ました。単調な光景ですが、まっすぐ伸びる線路がどこか物悲しい雰囲気を出してくれています。

そして、1時間ほどの散策の後に、再び駅へと戻ってくることが出来ました。途中から雪が降り始めたので傘を差していたのですが、こちらにもすっかり雪が積もってしまっていますね。

出発前に、おいてきた荷物を纏めたりして、残り僅かの滞在時間を楽しみます。駅舎はログハウス調で、しっかりと建てられているので風雪はしのげるのですが、流石に暖房まではついておらず、じっとしているとやはり少し寒さを感じます。

駅の時刻表も折角なので撮影してみました。今回訪れる際に調べていて初めて分かったのですが、この駅は冬場も普通列車たちが停車するようですね。とはいえ流石に夜間は列車は停まらないようで、これから乗車する16:06の網走行きが、この駅に停車する最後の列車のようです。

駅前に佇んでいた1本の木が、なんとなく良い雰囲気だったので撮影してみました。
そして、僅かばかりの滞在時間も、もうすぐ終了。多分もうこんな時期にこうしてこの駅を訪れることもないのだろうな・・・、と思いながらやってくる列車を待つために、ホームへと上がることにしました。